距離感。

2009年10月17日
昨日、相方と待ち合わせて名古屋へいってきた。

相方は仕事の講習会に参加、その後デートしようと言われて、
わたしは家事を片付けてから、少し遅れて電車に乗った。


昼頃までは、ひぃと2人でぶらぶらと歩いた。
とある場所へ行くため、地下鉄で初めての場所へ向かう。
正確にいえば、初めてじゃなくて2回目だけど。


駅に着いても、気持ちは重たいまま。
薄れる記憶を頼りに目的地へ向かうはずが、

たぶんこっちじゃない。

そう思う方角へばかり足が向いてしまう自分がいた。

どんどん離れていく気がする。
でも、どうしたらいいんだろう。

無駄に周囲を見回しながら、歩き続けた。
前日にケガした足の痛みなんて、感じない。



たぶん、目的地は左に曲がればあるんだ。
でも、わたしは今右に曲がった…。



絶望的な気分で頭の中が真っ暗になったとき。
下から声がした。



「ママ、疲れたよ。パパを迎えにいこうよ」



ひぃがべそかきながら、わたしを見上げてた。
そのときやっと我に返った。




一度だけ会った彼のご両親の様子が見たい。
もしかしたら、彼はあそこへ帰ってきているのかもしれない。
近くでうろうろしてたら、彼はわたしを見つけてくれるかもしれない。



そんな浅はかな考えのまま、ここに来てた。
関係のない子供まで引っ張り回して。



泣き出したいのをこらえながら、ひぃと手を繋ぎ直した。



「ごめんね。
もう、パパのとこへ帰ろうか」




相方のいる栄へ向かう地下鉄の中、わたしは無言だった。
あの駅へ行ったことを、後悔ばかりしていた。

コメント